在宅医療で起こるあるあるとは

在宅医療に携わり始めた人の中には、忘れ物を経験する人が少なくありません。処置に多くの物品の準備が必要な患者さん宅に訪問する際、大切な物品を1つだけ院内に忘れていくことがあるのです。院内で働いている時は仲間のスタッフに届けてもらったり、取りに行ったりできるでしょう。しかし、訪問した患者さん宅からは、簡単に取りに戻ることはできません。在宅医療では、決められた時間に訪問して、決められた時間内に処置を全部終わらせる必要があります。しかも、仲間のスタッフもそれぞれ仕事を持っているので、届けてもらうことは不可能でしょう。このように、在宅医療に携わるのであれば、出発前の準備を入念に行って、忘れ物をしないように気をつけることが大切です。

また、患者さん宅に忘れ物をする場合もあります。在宅医療では患者さん宅を訪ねるので、ケア中に家族の会話や小さい子どもの乱入なども少なくありません。また、室内で飼っているペットが、ベッドに上がってくることもあるでしょう。このように、予期せぬ出来事が勃発すると、大したことではなくてもペースが乱されてしまいます。それに加え、時間や次の訪問が気になって、ファイルやボールペンなどを患者さん宅に忘れてしまうのです。そして、忘れ物とは違いますが、忙しい時にトイレに行くタイミングを逃すことがあります。基本的に在宅医療では患者さん宅のトイレを借りてはいけません。したがって、職場やどこかの商業施設のトイレを使用することになりますが、入る時間がない場合もあるため、トイレの問題はある意味深刻でしょう。